歯科と認知症

日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック院長 菊谷 武教授。 口腔保健と認知症に関するエビデンス。歯磨きしない人と一日3回する人では認知症発症のリスクが1.65倍(女性)であった(5468人18年間追跡コフォート研究、米カルフォルニア)。口腔ケアの介入により認知機能の低下が抑制された。2010 t.kikutani.。アルツハイマー型認知症に新規罹患した人は認知機能が正常のままであった人に比較して歯周病菌(F.numleatumとP.intermedia)の血清抗体価が有意に高かった(2012、Pamela Sparks Sfelina)。今認知症の人の口の中で起こっていること。1.歯科受診が途絶える。2.歯科治療を受けられなくなる。3.口腔衛生不良からう蝕が多発し、カリエスパンデミックといえる状態になる。4.義歯の取り扱いが困難になる。5.義歯の誤飲事故が頻発する。6.咀嚼機能低下により窒息事故が起こる。オーラルフレイルは身体的フレイルや死亡リスクのリスクとなる。意味記憶の障害・実行機能障害。2016年東京消防庁救急搬送データ・誤飲事故 食品 1位食品2位おかゆ類3位餅4位ご飯5位肉 異物 1位包み袋2位薬剤等3位入れ歯4位洗剤5位異物。特養486名中3年追跡できた人437名中3年間で51名で窒息を発症。危険因子1.臼歯部咬合2.認知機能低下3.食事の自立 2012 T.Kikutani。