レビー小体型認知症の嚥下障害


レビー小体型認知症(1)

86歳男性。尿路感染症も否定できないが誤嚥性肺炎を治癒後在宅に帰られました。病院では禁食の指示がありましたが家族が食べさせたら食べれた。状態を説明しクラッシュアイス、かき氷、ミルクコーヒー、プリンと段階的に進みました。梨状陥凹、喉頭蓋谷の残留、軽度の誤嚥は認めますが、訓練レベルで少し食べています。

 


レビー小体型認知症(2)

84歳女性。レビー小体型認知症で歩行はなんとか出来るレベル。会話は成立する。幻視から始まり今は日中の変動が大きいようです。ご本人が喉に食べ物がつかえるようだとご家族に訴え評価することになった。喉頭蓋谷に多量に残るが空嚥下の指示がはいるので食事中にも空嚥下を時々入れる様に説明した。窒息は怖いので調理に注意すること、ご本人にはよく噛んで食べる様お願いした。たまにムセる様でその間はきつい食事形態は指示しなかった。

 


レビー小体型認知症(3)

90歳女性。レビー小体型認知症で意欲低下が顕著。食事時間がかかり(長い時は1時間)飲み込みが悪いのではと依頼。咀嚼、食塊形成とも悪なく咽頭クリアランスもそれ程悪くない。反射は遅い時もあるが。食事形態軟飯、刻みあんかけなので現状維持。高カロリーな水分もので食事時間を短くしてもらうことを説明する。おやつ強化、5回分食の説明も行う。

 


レビー小体型認知症(4)

87歳女性。退院後の在宅生活維持のため中心静脈栄養を増設。家族より少し食べられないかとケアマネより依頼がある。咽頭クリアランス悪く口腔内保持も良くない為ダラダラと咽頭内へ流入する。披裂切痕より唾液の喉頭侵入もみられ肺炎のリスク大。ただ嚥下反射は遅いがでているので訓練レベルの摂取は可能とした。食道入口部の開大も悪そうなので薄いトロミ水レベルまで。アイス、プリン、お汁粉など、バナナはよくつぶしてとお話した。