脳卒中の嚥下障害


脳出血(1)

91歳男性。脳出血左麻痺、麻痺強く上肢拘縮下肢尖足。10年以上ペースト食だが食塊形成・咀嚼に問題なし。当日柔らか食で可能な。上下無歯顎で義歯作成したら普通食可まである。ただ認知機能低下もあり義歯装着可能かはわからない。ずっと入れていなくかつ認知機能低下があると難しく思う。顎堤がしっかりして咬合口径が低い人は顎堤で繊維質を除けばかなりの物が食べられる。


脳梗塞(1)

73歳男性。脳梗塞後遺症左半身麻痺。約1年間で2回目の誤嚥性肺炎で施設に帰られた方。食事中のムセはそれ程ではないが、食事の間と夜間にむせる。空嚥下は指示が入らず出来ない。喉頭蓋谷に残留が多く食事の最後に3~4口のトロミ水と寝る前に3口でクリアランスを目指す。完全に置換は出来ないがベターを目指し提案。惹起不安定なのでゼリーは怖い。

 


脳梗塞(2)

85歳女性。脳梗塞後遺症による四肢麻痺。要介護5でほとんど寝たきり。発語も開眼もほとんどなし。微熱を繰り返して来たが窒息様事故で検査依頼。嚥下前誤嚥もあり尚且つ送り込み障害の為経口摂取不可と説明。家族は胃瘻造設目的で施設から転院した。

 


脳梗塞(3)

80歳女性。多発性脳梗塞で四肢麻痺で右への体幹傾斜が強い。認知機能の低下も見られるが会話は成立する。誤嚥性肺炎後で食形態アップの検査。最初トロミ水で行ったがそれ程悪くなかった。ゼリーにしたら丸のみ。食事中のムセもありペースト食の現状維持と一口量を守る(5cc小さじ一杯)事をお願いする。