パーキンソン病の嚥下障害


パーキンソン病(1)

90歳女性。パーキンソン病。88歳まで杖歩行ができ会話も成立していたが現在は寝たきりで意思疎通はかなり困難。経管栄養は家族が望まずここ半年は経口摂取の量が進まず点滴との併用。エンシュア、バナナジュースなどの高カロリードリンクなどで行けるところまで、ため込めば中止なのだが口腔内保持をしない為かつ嚥下反射はあるので。

 


パーキンソン病(2)

82歳女性でパーキンソン病with Dementia ヤールの5レベル。披裂切痕から唾液の侵入(咽頭分泌物)があるようだがムセはない。嚥下は随意嚥下が出来るので介護の空嚥下の指示と食事の最後はトロミ水かトロミお茶(わずかなトロミ)で喉頭蓋谷の残留をなくすよう説明する。

 


パーキンソン病(3)

82歳男性。パーキンソン病でヤールのⅤ度。四肢固縮し股関節も固縮している。栄養は胃瘻で年に2~3回発熱している。家族が少し食べられないかと評価を希望された。喉頭蓋谷、披裂喉頭蓋ヒダに唾液の貯留があり厳しい状態。お楽しみレベルでコンビニの氷で2週間、その後タンパク質含有(アイスやプリン)で試してみた。嚥下惹起はあるので2ccで3~5口行っている。発熱あれば中止、量がないのでまだ痰が増えるとか、spo2の低下はない。


パーキンソン病(4)

80歳男性。パーキンソン病ヤールⅣレベル。義歯を紛失し暫く使ってなく義歯を新製、装着、調整終了後家族から相談があった。喉に食べ物特に薬を飲んだ後につかえるとの事。誤嚥はないが喉頭蓋谷、梨状陥凹に著明な残留がある。残留感からか自然嚥下でも複数回嚥下を多用していた。神経内科の主治医に提案して出来る範囲でOD錠にしてもらった。食事の最後に水分を3~4口飲んでもらって咽頭クリアランスを目指していただいた。