国立精神神経研究センター 山本敏之先生。
1)自己免疫学てきな機序により筋繊維が崩壊し、筋力低下が出現する孤発性の疾患。
2)マクロファージによる貪食から菌繊維が壊死し筋繊維の再生または筋繊維が消失し結合織と脂肪に置換される。多発筋炎、皮膚筋炎、封入体筋炎、免疫介在性壊死性ミオパチーなど。
3)四肢・体幹の所見やCK置と嚥下障害は必ずしも関係しない。
4)嚥下関連筋の筋力低下によって咽頭クリアランスが低下する。
5)筋萎縮のため咽頭腔が拡大する。
6)結合織増生によって食道入口部が開大不全する。
7)筋肉の均一な弛緩・収縮が障害され食道入口部や咽頭部に隆起(輪状咽頭筋圧痕像、バー)が見られる。
8)筋線維の壊死により咽頭収縮力の低下・咽頭クリアランスの低下。筋萎縮により咽頭筋の菲薄化・咽頭管の拡張。結合織の増生により咽頭収縮の不均一・輪状咽頭筋の開大不全。
9)原疾患の治療として、副腎皮質ステロイドや免疫抑制剤を投与する。重症例はステロイドパルス療法や免疫グロブリン療法を行う。
10)嚥下障害の治療として、摂食嚥下リハビリテーション(嚥下調整食、バルーン拡張法など)を行う。重症例は輪状咽頭筋切断術や輪状咽頭筋へのボツリヌス療法を検討する。