てんかんミエリン仮説と認知症

稲城市立病院 脳神経外科 慶応義塾大学脳神経外科 グロービアミエリン研究所 杉山一朗先生。

1)側頭葉てんかんで、海馬偏桃体領域においてオリゴデントロイト様細胞が異常に増加している。

2)側頭葉てんかんで、血管周囲にオリゴデントロサイト前駆体とみられる細胞が異常増殖している。

3)側頭葉てんかんで、切除標本においてミエリンの減少・形成異常・軸索の減少。OPCの白質、排白質部や血管周囲での異常集積がみられる。

4)小児の終点性てんかんの切除標本で、オリゴデントグリア用細胞が増加している。

5)多発性硬化症患者の3%がてんかんを含む合併がある。

6)多発性硬化症の重症度とてんかんには直接的関連がある。

7)てんかん合併多発性硬化症患者の死亡率は、合併しない患者と比較して高い。

8)慢性的な脱髄がてんかん発作を引き起こしている。

9)OPCの異常すなわちミエリン形成異常が血液脳関門が機能破綻してんかん発作を起こすという仮説。

10)陳皮によりMBPが活性され、ミエリン形成が促進される。桂皮する血液脳の機能維持に不可欠なアストロサイトのGAP junctionを構成する膜貫通たんぱくに作用している。

11)アストロサイトはオリゴデントロサイトとgap junctionで情報伝達しており、アストロサイトの賦活により、再ミエリン化が促進される。

12)陳皮および桂皮が、てんかん治療薬として応用される可能性が示唆される。